大きな茶色の形、白い長方形、あざやかな青。これを見て「青い石が混ざっている!」と思いませんでしたか。この写真は米国地質調査所(USGS)の安山岩の顕微鏡写真です。青い部分の正体を知るには、写真の説明を読む必要があります。

最初に予想してみよう

茶色の角閃石、白い斜長石、青い着色樹脂が見える安山岩の薄片写真
リダウト火山の安山岩薄片(試料09RDWES301、2009年採取)。撮影:Cheryl Cameron/米国地質調査所(USGS)。写真の出典・Public Domainの表示。青い部分は着色した樹脂です。

青い部分は何でしょう。写真をもう一度見てから、答えを開いてください。

青い部分の正体を見る

岩石のすき間に入った、青く着色された樹脂です。USGSは空いたところを見分けやすくするために、薄片を支える樹脂を青くしたと説明しています。青色を安山岩そのものの色や「青い鉱物」として紹介するのは誤りです。

岩石の小片をガラス板に付け、光が通るほど薄く削ったものを薄片と呼びます。USGSの説明では、この試料は約30マイクロメートルの厚さです。これは普段の石をそのまま撮った写真ではありません。安山岩の図鑑でも、顕微鏡写真であることを明記しています。

茶色と白色は何を見せる?

USGSの標本説明では、中央の茶色い大きな結晶は角閃石で、長さは約2.2ミリメートル。白い長方形は斜長石です。まず大きな茶色の輪郭を指でたどり、次に周囲の小さな白い長方形を数えてみましょう。同じ「岩石」の中に、違う鉱物の結晶が見つかります。

親子で考える問い:「写真だけを渡されたら、青い部分を何だと思う?」「説明を読んで、答えはどう変わった?」。顕微鏡写真では撮影・試料作りの方法が見え方を変えます。色を見てすぐに石の名前を決めない、という観察の練習です。

地図の日本の点は同じ石?

違います。写真は2009年の米国アラスカ州リダウト火山の噴火で採取された試料です。一方、地図の群馬県の点は、産総研・地質標本館の鬼押出産の安山岩 GSJ R39052という別の標本を示します。どちらも安山岩ですが、写真の試料が日本から採れたわけではありません。

安山岩の普通の見た目は、玄武岩の標本写真と今回の顕微鏡写真の色を並べても比べられません。撮り方が違うからです。火山周辺で石を探すことは勧めません。立入規制を守ってください。

この記事の資料

主な出典:米国地質調査所「Rock thin section: andesite」

資料確認日:2026/9/29。写真の出典は各写真の表示または図鑑ページに記載しています。未知の石の鑑定や、現地での採集許可を示すものではありません。